うつ病が回復して来ても、なかなか『働こう』という気持ちになれない事はよくあります

家族トラブルの記事に、「家族との関係が壊れるのは、働けないからである場合が多い」と書きました。

他の理由で喧嘩をしてしまう人も居るでしょうが、仕事復帰について議論になり、争ってしまう事になる人は多いと思います。

そもそも、うつ病になるような人は元々責任感のある、真面目な人間が多いと、統計的にも証明されていますので、かなりの場合、まともな職業についています。

「うつになってしまったのは、働きすぎだったからだ。」と思っている方も多いでしょう。

そんな人ですから、本当ならば家族や、友人に「そろそろ働けば？」などと言われなくても、働く気はあるのです。

貯金を切り崩すような生活をしていれば、尚の事、早く仕事復帰したいとは思っています。

そんな時に「働けば？」などと言われたら、プライドを傷つけられますので、喧嘩にもなります。

あれから１０ウン年、私も今になれば言った親の気持ちも、分からなくはありません

しかし、「娘が働かなくても平気な人間だと思ってるのか？侮辱もいいところだ！」と考えた自分の気持ちも、少しも不自然とは思いません。

さて、かなりうつ病の症状が治って来て、そろそろ働けそうかな～？・・・・と思いながら、なかなか働き出せない時期が、けっこう長くなる人も多いかと思います。

「ちゃんと仕事ができるだろうか」「休まずに通勤できるだろうか」「同僚に迷惑をかけないで働けるだろうか」・・・・・　など、個人差はあると思いますが、誰でも仕事復帰の前には不安に駆られると思います。

今思うに、あれは一種のPTSDですね。

責任を持って業務をこなしていた事に、プライドを持っていた人間は、いきなり会社を休み始めて数か月も復帰できないというのは、ショック以外の何ものでもありません。

自分が役に立っていると思っていた会社にも、信頼してくれていた職場の仲間にも、多大なる迷惑をかけることですから、ものすごいショックなのです。

ブッ叩いたと思ったゴキブリが、飛んできて顔に張りついたくらいの、超ショックです。（苦笑）

ですから、トラウマも残ります。

仕事に復帰する勇気が出なくなるのも、ゴキブリと戦う勇気が出なくなるのも、そういうトラウマを背負ってしまった者の定めです。

ただし、ゴキブリはコンバットに任せるとして、仕事の方は自分が働けそうな健康状態に戻って来ると、自然と「行けそうだ！」　という気になって来ますので、そんなに心配は要りません。

うつ病で働けなくなった人は、脳内物質の流れやらなんやらが不調になっていて、働くことが困難になっているだけで、病気が治れば元のような「無理をしても、働いちゃう人」に戻ります。

脳が元々そういう真面目人間の脳なので、元気な脳に戻と、働かないのが無理な体になってしまいます。（苦笑）

まだ働く気にならないのなら、もう少し待ったら真面目な面が、病気の面を凌駕してくるので、もう少しダラダラ過ごして待ったらいいと思います。

しかし、金銭的な問題で多少体調が心もとなくても、働かねばならない時はあります。

こういう時は仕事が辛いですね。元気な時は簡単なくらいの仕事量でも、うつ病の治りかけの時は、なかなかこなせません。

そもそも、働くことは好きだったはずなのに、辛く思うのが辛いと言いますか・・・・　まあ、これも性格が年齢とともに変わったのかと、考えた事もありました。

しかし、一番回復していた時は仕事も楽しくなったので（内容は同じような仕事）やっぱり、うつ病のせいでそういう風に感じていただけのようです。

尚、私は仕事は出来ても、きちんと背筋を伸ばして座っているのが苦痛で、机によりかかるように働いていたら、定期的に延長してもらえる予定だった、派遣の契約を更新のタイミングで、終わりにされたことがあります。

まあ、その時は体もしんどかったので、そこで終わりになって良かったとも思いますが、しかしうつ病になるような真面目な人間は、多少辛くても根性で働いてしまうクセがついているので、大変です。

症状には個人差があるので、どの時点で仕事はやっぱり休んで、もう少し療養しようと決断するかは明確に言う事ができませんけど、あまり悪くならないうちに仕事量を減らすか、休養を取るのは絶対にお勧めです。

本格的にうつ病が治ってくると、昔のようなやる気は、うつで無気力だった自分がウソのように戻ります。

その点は安心して仕事をしながらでも、休職しながらでも、じっくり待って欲しいと思います。

長くうつ病をわずらって、やる気が無い状況を何年も続けると、元々そういう性格だったかも知れないと思ってしまう事もありますが、そんな事はありません。

私は何度も戻った経験があるので、これは自信を持って断言できます。

お大事にどうぞ！

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