うつ病患者が、なかなか再就職に、踏み切れない理由

 

今回は、過去の仕事復帰の経験から、うつ病患者が復帰前に足踏みする、傾向について考えてみたいと思います。

 

 

療養のために、数ヶ月以上の長期休暇を取ったあと、仕事復帰の前に、決心がつかずに悩んでしまう経験は、うつ病の患者さんには、非常によくあることです。

 

 

ただこの足踏みの、よくある原因は、医師の勘違いである場合が、多いと私は思います。

 


最近は、仕事復帰を急いで、治りかけのうつ病がぶり返すことが多いと、医療機関も気がついたようで、あまり復帰を急がせない医師も増えました。

 

 

しかし10年ぐらい前は、治りかけの時期は、積極的に働いた方がいいという、間違った研究結果が常識で、医師も患者に復帰をうながすのが普通でした。

 


つまり、今からふりかえれば、当時医師が 「この患者は、二の足を踏んでいる」 と考えていたのは、十分治っていなかったから、患者は働く気になっていなかった だけとも言えます。

 


よくも、患者のせいにしやがったな~っ(怒)つう感じですね。

 

 


うつ病は研究途上の病なので、こんな事はよくあります。

 

 

 

このような状況が、長年続いていたため、「復帰に、踏み切れない患者が多い」、 イコール 「うつ病からの、社会復帰は難しい」という常識が、まことしやかに世間に広まってしまったと、私は考えております。

 

 

と言うのも、私自身はそろそろ仕事探そうと思って、仕事がすぐに見つからなかったことが、今のところありません。

 


うつ病からの、社会復帰が難しい』という常識自体が、そもそも医師の勘違いではないかとも思います。

 

 

確かに、うつ病で数年休めば、年齢が上がっていて、正社員の職につくのは難しくはありますが、それは現代においては、ずっと健康だった人でも同じです。

 


しかし、元はしっかり働いていたうつ病患者ならば、就職活動も経験がありますし、うつ病が治ってすぐは、高望みする気にはならないので、それなりのレベルの仕事に応募しますから、すぐに仕事は見つかります。

 


まあ、私は神奈川在住で求人が多いということは言えますが、それを差し引いても、うつ病で ドエライ目に遇った経験があるので、多少の壁に当たっても、もはや大した壁ではありません。

 

 

私の場合など、大学を卒業したのが、バブル崩壊後の就職氷河期まっただ中でしたから、正直元気だった新卒の時の就活が、一番苦戦したとも思います。(笑)

 

 

しかし「就職が難しい」という観念を、たたき込まれてしまっている、うつ病の患者さんたちは、必要以上に就職活動に、消極的になりますので、医療関係者は早く間違いに、気がついて欲しいですね。

 

 

とにかく、うつ病があるていど治っていないと、まだ活動力や忍耐力が戻っていないので、就活や職場復帰に、踏み切れない事はおおいにあります。

 

 

もっと回復してから、仕事の事を考えた方が、社会復帰はうまく行きます。

 

 

うつ病患者は常識的な、たしなみのある性格が多いために、医師の前でもあまり弱音を吐きません。

 


医師が 「ずいぶん良くなって来たな」 と考える時期は、大概そんなに良くはないのです。

 

 

うつ病は真面目な性格の人が、かかる場合が多いと言われる病です。

 

 

真面目な人間は、ご近所や友人たちに 「あの人、まだ働いてないみたいよ?」といった陰口を叩かれているような状況は、我慢がなりません。

 

 

 

元気になったら、例外なく働きたくなります。

 

 

 

働かないのは、自分の健康状態にまだ不安があるからです。そこは、自信を持って欲しいとも思います。

 

 


うつ病の患者に限ったことではありませんが、世界の中でも真面目な日本人の中で、さらに真面目と呼ばれるような人間は、他人に迷惑をかける行為が、とても嫌いです。

 

 


仕事についても、「毎日元気に働けるかどうか分からない」 「自分の実力を出せる気がしない」 というような状況の場合、面接へ行っても 「病気はもう大丈夫です。ちゃんと働けます。」 と嘘をつくことができないのです。

 


働けると言ったのに、ちゃんと働けなかったら、相手にどんな迷惑をかけるか、分かりませんものね。

 

 

潔癖すぎる性格と言ってもいいのかも知れませんが、こういう性格は2~3年わずらったくらいでは、変えようがありません。

 

 

医師はそういう性格ではないので、気軽に 「最初は、少し手を抜いて働いたらいいよ」などと言いますが、そういう半端な働きかたが出来る人間であれば、うつ病にはならないのです。

 

 

(事故や、対人トラブルで発病した人は違うかも知れませんが・・・・)

 

 

それが証拠に、 「簡単な仕分けの仕事です。 初心者歓迎!」 というようなバイトの求人でも、「ヤル気がある人求む」 と書いてあったら、応募できますか?

 

 

ヤル気がないから、できませんよね。(苦笑)

 

 

こう言ってはなんですが、「ヤル気あります!」 と言って、応募して来るような人間より、私の方が真面目に働くだろうな~、という自信はあります。

 

 

しかし、うつ病のために 「ヤル気」 はないので、『ヤル気あります』 という嘘はつけないのです。(苦笑)

 

 

そういう分けで、うつ病患者がなかなか再就職できない理由は、まとめると医師が勘違いしているためと、患者が真面目人間すぎるという事の、2点です。

 

 


ちがう?・・・・ 仕事が見つからない?

 

 


2~3年前は見つからなかったかも知れませんが、ここ1~2年はどんどん、人手不足になっており、求人は増えております。

 

 

 

失業率も下がってますね。

 

 


同じバイトでも、時給が上がっている場合もあります。

 

 


うつ病がある程度治って、自分が 「行けそうだ」 と思えるレベルになっていれば、再就職はそんなに心配しなくて、大丈夫です。

 

 
うつ病は、患者本人が 「行けそうだ」 と思えるようになる前に、他人から見たら「あの人、そろそろ働けるくらい元気じゃないの?」 と思えるくらいの、状態になります。

 

 

その上、その 「見た目は働けそう」 な時期が、何ヶ月も続くこともよくあります。

 

 

 

この時期は、家族も友人も 「足踏みしているのか?」「働く気がなくなったのか?」と心配する時期でもあります。

 

 

「あの人、まだ働いてない」「怠け者になっちゃったのかも?」 などと思われ、患者が辛い思いをするのが、この時期だとも思います。

 

 

うつ病の、いやらし~い特徴ですね。

 

 

しかし焦って仕事復帰したため、うつ病を悪化させては休職した、経験がある私からすると、一生を棒にふる事にならないように、「まず治せ」 とアドバイスしたいです。

 

 

うつ病が治らない歴、そろそろ 20年の人間が言うのですから、ぜひご検討下さい。

 

 


お大事にどうぞ。

 

 

 

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