うつ病の患者さんは 『働きたいのに、働けない』 と周囲に言えなくなっていることがある。
うつ病が、半分くらい治って来たのだけど、まだ仕事に戻るほど元気ではなく、働きたい気持ちはあるけど、今は働きたくないという、患者さんは多いと思います。
そういう人で、見た目にはけっこう元気そうに見えてしまって、親や友人に「まだ働くほど、元気じゃないの」 と言えなくて、困っているという方はいらっしゃらないでしょうか?
引きこもりの人が、隠れ鬱である可能性があるとも言われますが、その中には『働きたいのに、働けない』状態の人も多いと、私は推測しております。
自分がそういう時期が、何回もあったのでそう思うのですが、どうでしょうか?
私は引きこもっていた当時、お金も無いし元気もないので、100均の材料でミニチュアグッズなど作って、ヤフオクで売ったりして、暇をつぶしておりました。
100円ショップの粘土で作った、ミニチュアパン
月の売上1000円くらいなもんで、本当の暇つぶしでしかありませんでしたけどね。(苦笑)
商売にするような、大量生産をするほど、うつ病患者は元気がありませんから、これはしかたがありません。
今現在は専業主婦で、ぱっと見は元気ですが、座っている作業がしんどくて、一時間も椅子に座ってなにかする事ができません。
主婦ですから立ち仕事は多いのですが、30分も立っていると、休まなければならないほど疲れるので、1~2時間休んではチョビット働きを、くり返しております。
休んでいる間は、手持ち無沙汰になるので、ギャグ漫画を描いてブログに載せたり、手芸をやったりしておりますが、寝転がってできる事しかできません。
しかし、私の精神科医は、10~15分ほど診察の時しか会いませんから、気分も良さそうだし、会話ははずむし、元気になったと思っているようで、困ります。
医者にもそう見えるのですから、長い時間顔を合わせる家族はまだしも、朝夕に短時間顔を合わせる夫にも、まあ元気そうに見える日が、多いだろうなとは思います。
まあ、夫は私が時々寝込んだりするのも知っているので、そんなに元気だとは思っていないとは思いますが ・・・・
ともあれ、このような状況では、「自分は元気じゃないから、働けない」 と言っても、嘘に見えるのが分かっているので、言いにくいのです。
働かない上に、『働きたい』 と嘘をつく人間だと思われたら、大へんですよね?
とてもじゃないけど、そんな説得力がない 事実 は、言う気にならないです。
まだ仕事が見つからないとか、景気が悪いからとか、言い訳しておいた方が、よほど信憑性があるので、働けない時はそう言って、元気が出て来るのを待っていた事もありました。
ずっと引きこもって、テレビゲームばかりやっている、ご自分の家族も、そういう状態の可能性はありませんか?
ゲームオタクだから引きこもっている人は、居なくはないとは思いますが、しかし本当のゲームオタクは、ゲーム上で仲間を集めたり、武器を買ったりにお金がかかるので、大概は働いております。
うちの夫もそうです。(笑)
親から数万もらったくらいでは、本当のオタクには足りません!
ちなみに、うつ病は 「心の病」 とまだ言っている人もおりますが、本当は 「脳の病」 です。
脳内で情報を伝達するシステムが、一部不具合を起こしていて、ヤル気が出ないとか、チョット動いても疲れがひどいとか、感情がコントロールできないといった、症状が現れます。
脳は人体の一部ですから、医学的な薬で治すことが・・・・・ まあ、100%ではないですが、かなり治ります。
心の問題だからと、変な宗教やセラピストに頼らず、健康保険が効く病院へ行って下さい。
そもそも、うつ病にかかる人間は、平均的には元は真面目で、頑張って仕事をして来たから、うつ病になってしまった人が多いと言われます。
対人関係や、セクハラ、パワハラなどで、うつ病になる人もおりますが、そういったトラブルがあっても、転職したり、逃げ出さずに堪えていたような人が、うつ病になることは多いですよね。
我慢できない性格だからではなく、我慢強かったために、病気になるまで頑張ってしまったとも言えるでしょう。
統計的にいって、うつ病になる人は真面目である反面、頑固だったり、完璧主義だったり、プライドが高かったりするので、逃げるのもムカつくと言うか、不利な状況に敗北するのが、我慢出来ないとも類推できます。
まあ、すぐに逃げ出す人間は、病に倒れるまで頑張らないですよね。
そういう人間ですから、うつ病で何年も働けない状況が続いていても、患者は基本的に、元気になったら働きたいと思っている人が、大多数だと思います。
いや、我慢強くなくても、仕事が無くて将来が真っ暗とか、お金がないとか、親が心配するとか、、、、、
ご近所に 「あの人、いい歳なのに仕事ないの?」 と噂されたりといった、恥ずかしい状況を堪えるのは、大へんです。
多少、やる気がないといったくらいならば、働いた方が気が楽ですよね?
とくに働き者の国 日本では、無職は肩身が狭いのですから、健康であればなんやかんやで、働いていた方が絶対楽です。
しかし、うつ病の嫌味な面の一つが、患者が 『かなり元気そうに見える』 という特性です。
うつ病は、最初の寝込んでいる時期が数ヶ月、そしてゴロゴロしてテレビを見たり、近くのコンビニくらいなら、行っても大丈夫という時期が、更に数ヶ月、、、、 人によっては何年も続いたりします。
ダラダラ遊びに行ったり、軽いアクティビティなら可能でも、毎週 5日定時に出社して、責任ある仕事をこなせるほどの、気力・体力はないような状態で、長期療養する場合もあるのです。
うつ病は自殺しない限り、なかなか死ぬ病ではないので、一般には軽く見られる病気ではありますが、職につけず、経済的に困窮し、生活が成り立たなくなるといった問題があるため、深刻だと言われている事を忘れてはなりません。
あの ケチな厚生労働省 が、治療の窓口負担を、1割にしてくれるくらいですから、見た目には分りにくいですが、ヤバい疾患なのです。
「まだ働くほど、元気じゃない」 と言えないために、無理をして仕事に戻り、うつ病を悪化させてしまうと、人生は更に大変なことになる場合もありますので、、、、、、
う~ん、しかし周囲に自分で説明するのは、大へん困難ですよね。
私自身、自分の親に説明できなかった経験がありますし。
私のブログでよければ、親でも上司でも読んでいただいて、説明に使っていただければ幸いです。
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まあ、私もだてに20年、うつ病をわずらっていないので、たいていの事は言い負かせる自信があります。(苦笑)
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