うつ病の治りかけの時期は、働かないとまずいけど、なんとなく働きたくないという事がよくあります。

うつ病治療後期には、「なんとなく働きだせない」という事がよくあります。

 

 

 

うつ病の長期療養は、最初の1~2ヶ月は寝ついていたとしても、そのうち起きてダラダラ暮らせるようになり、治療がうまく進んでいれば 、4~5ヶ月くらいで、一日起きていられるくらいまでに、回復してきます。

 

 

 

その後、数ヶ月 ダラダラ暮らして、とくに異常が見られなければ、職場や学校へ復帰を始めるというのが、一般的な長期療養治療です。

 

 

 

人によって、何ヶ月かかるかはまちまちですが、長期療養を医師に命じられるような、レベルのうつ病になれば、2~3週間でケロッと治る事は無いと、言っていいでしょう。

 

 

 

 

たまに、年単位の時間がかかる人もいらっしゃるので、長くてもあまり気にしなくて大丈夫だとも思います。 (気にはなっちゃうけどね)

 

 

 

 

さて、この一日起きて、なんらかの活動が可能になる時期が、療養の後期と言っていいのかなと、私は考えています。

 

 


その時期は、毎日起きて散歩したり、買い物をしたり、家事手伝いていどの作業も、個人差はありますが、まずまず出来るようになります。

 

 

 

ちょっと調子がいい日は、若干の遠出や、温泉でのんびりするくらいの軽旅行も、可能になります。

 

 

 


この状態は、軽い風邪だったら、風邪薬でも飲んで働くという人間から見ると、当然職場復帰しても良さそうな、元気さに見えます。

 

 

 

患者自身から見ても、少しも重病らしく見えないので、「今は病気で働けない」 と、とても言いにくい時期とも言えると思います。

 

 

 

しかしこの時期、「なんとなく働きたくない」 「まだ働き出すのは心配」 「仕事が出来るほどの、元気さだとは思えない」 などという、消極的な気持ちが続いてしまう人は、よくいらっしゃると聞きます。

 

 

 

医師が 「そろそろ、仕事を探してみては?」 「会社に復帰する話を、してみてもいいのでは」などと言いだすのも、この時期かなとも思います。

 

 


しかし、そう言われると、「働きたくないなぁ」 という気持ちが沸いて来ます。

 

 

 

こういう、消極的な気分は数ヶ月続く時もありますし、私など半年や 1年続いたような時もあったように思います。

(記録を取っていないので、あまり正確な事は言えないですけど)

 

 

 

自分が 「もう働くほど元気には戻らない」 とか、「自分は怠け者になってしまったのかも」などと考えてしまうのも、この状態の時が多いと思います。

 

 

 

元気な頃なら、時々トイレに駆け込みながらも、キャベジンを飲んで、仕事を続けていた働き者の自分から見れば、外出する元気が出て来ているのに、仕事に戻る気にならないというのは、本人にとってはショックな事です。

 

 

 

「貯金も底をついて来て、そろそろ収入を得ないとヤバい」 「そもそも無職なんて、恥ずかしくて人には言えない生活は、いいかげん脱出したい」 と思っているのに、それでも 『働きたくない』 という気持ちが強く沸いて来るのです。

 

 

 

治っていて、働きたくないのだから、もう怠け者になったとでも、解釈するしか考えようがないのですね。

 

 

 

実際にうつ病や、長期間の療養で、性格に変化が起きてしまって、怠け者になったのだなどと考える人も、かなりいるようです。

 

 

 


かく言う私も、うつ病経験が浅い頃は、5~6年くらい怠け者になってしまったと、考えていた事もありました。

 

 

 


医師にこの事を相談すると 「長いこと働いていなかったから、消極的になっているのでしょう」とか 「うつ病で突然働けなくなっ事のショックで、仕事全般に拒否感や不安感などを持つようになっているのでは?」 などと分析してくれます。

 

 

 

私も確かにそういう面も、まったく無いとは言えないと思います。

 

 

 

しかし患者側から言わせてもらえば、「消極的」 とか 「不安」ていどのハードルは、経済的に困窮したり、将来の夢や希望を失っていく不安に比べたら、ほんのささいな事です。

 

 


平均的にうつ病になるような人は、根は真面目で、社会の規範を守り、正しく生きて来た、少々堅い性格の人が多いのですから、「無職」 とか 「ニート」 などという、屈辱の生活を早く切り上げたいと、誰もが願っているのです。

 

 

 

「消極的」 や 「不安」 くらいで、「今日は仕事に行けない~ 」 などと言い出すような、甘ったれた人間ではないのです。

(自分で言うか?・・・・という気もするけどね)

 

 

 

私の経験測では、こういう 「なんとなく働きたくない」 という状態は、まだ仕事に戻れるほど、元気ではない場合が多いと思います。

 

 

 

医師が仕事復帰をすすめるのが、早すぎるとも言えるでしょう。

 

 

 

自宅で軽い家事手伝いなどするのと、本当にお金をいただいて働くという事は、責任の重さがまったく違います。

 

 

 

うつ病になんぞかかる人間は、根が真面目なため、とくにこの責任を重く受け止め、仕事に戻ると、いやおうなく頑張って働いてしまう人だとも思います。

 

 

 

ですから 「なんとなく働きたくない」 という気持ちの裏では、 「今の状態ではまだ、自分の職務をこなせる、元気さはではい」 と感じているのだと思います。

 

 

 

そこまで自分の仕事を、真面目に考えていないと言う人は、それでもいいのですが、そもそも、世界的にも 「働き者~」 と賞賛される日本人ですから、一人一人に割当てられた仕事は、簡単にこなせるものではありません。

 

 

 

気力も体力も充実していて、やっと十分な働きができるのです。

 

 

 

うつ病で仕事を辞める前 (または休職前) は、とても楽な仕事で、毎日残業も無く、5時ピッタリに上がれるように、4時 45分には帰るしたくをしてました・・・・・ なんて、楽チンな事をやっていた人は、ほとんど居ないでしょう。

 

 


ハードな仕事に戻らなければならないのですから、自分の健康に不安があるうちは、働く気になれないのは、むしろ当然なのです。

 

 


精神科の医師は、うつ病患者ではありませんから、仕事に真面目な人間が、どこまでバカ真面目なのか分かっていません。

 

 

 

「仕事にもどっても、最初はあまり頑張らないでね」 などと、医師は気楽に言ってくれますが、頑張ってしまう性格だから、うつ病なんかにかかっているのだという事を、忘れてはいけません。 (苦笑)

 

 

 

「働いているうちに元気になるから」 と励まして、仕事復帰させたために、患者の病状を悪化させてしまう医師も、沢山おりますので注意が必要とも言えます。

 

 


こう考えて来ると、うつ病患者が 「まだ働く気にならない」 という気持ちになるのは、自己防衛本能なのかも知れません。

 

 

 

ただ、「働きたくない」 気持ちの出どころを、合理的に説明が出来ないために、よけいに不安にかられてしまうようには思います。

 

 

 

この合理的説明が出来ないのは、うつ病の症状が、どこまでが症状なのか分かりにくい事が原因です。

 

 


まあ、専門用語でいえば 『精神行動抑制』 と呼ばれる症状のカテゴリーで、なにか行動を起こそうとすると、やりたくない気持ちや、疲労感や、だるさなどを、反射的に感じるといった、症状が出て来ていると、言ってもいいかも知れませんが、、、、、

 

 

 

まあ、私は精神医学の専門家でもないので、難しい事は言わないでおきましよう。

 

 

 

ただ、長い闘病経験から言わせてもらえば、根が真面目なうつ病患者は、元気になると働きたくなって来ます。

 

 


いくら仕事が嫌いでも、近所の人から 「あそこのお宅の〇〇さん、まだ家に居るみたいよ? 仕事してないのかしら?」 と陰口をたたかれる事を考えれば、働いた方が100倍ましなのです。

 

 

 

そういう世間体を気にするのも、真面目な上に、少し完璧主義でプライドが高めの、うつ病患者にはありがちです。

 

 


「働きたくない」 という気持ちが、沸いてくる事 からして、うつ病の症状の一端と考えた方がいいと、私は思います。

 

 


現在、私は専業主婦ですが、昨年 2月に寝込むほど具合が悪くなった事があり、それから今はまた、軽い家事ならこなせるくらいまで、回復して来ております。

 

 


去年4~5月ごろは働くのが嫌で、掃除機を見るのも、音を聞くのも嫌で、一月に一回くらいなんとか掃除しておりました。

 

 


今は週に 1回くらい出来るようになって来ていますし、なにより 「掃除機かけるの、嫌だ~~~!」 という強い拒否感を感じなくなって来ました。

 

 

 

うつ病の快復とは、こんなにダラダラと時間がかかるものですが、快復が本格的になってくれば、働く気は出て来るものです。

 

 

 

少なくとも、『うつ病になる前は週 5日、朝から晩まで働く仕事についていて、世間になんら恥じるところはなかった』 という人は、もともと働く意志のある人だと思います。

 

 

 

家族のために働いているか、アイドルにつぎ込みたくて働いているか(笑)、理由はともかく、働かなくていいとは思っていない、ごく一般的な人間でしょう。

 

 

 

そういう人は、うつ病が本当に治っているのなら、またそういう生活が送れるようになります。

 

 

 

その点を心配する必要はないと、何度か働ける状態まで回復した、経験のある私は思います。

 

 


ですから、「働きたくない」 と思うのであれば、もう少し治療に専念して、働く元気が出て来るのを待つのが、一番なのです。

 

 

 

尚、うつ病で 『治療に専念する』と言ったら、具体的には薬を正しく飲んで、あとはゴロゴロのんびり暮らし、脳や体の回復力を待つ事です。

 

 


人間の自然治癒力を活性化させ、脳内の異常が元に戻るように、患者は無理をしないでのんびり暮らすのが、うつ病治療の要と言っていいと思います。

 

 


・・・・・私のような、19年も治ってない人に言われても、いまいち説得力が無いですか?

 

 


そりゃあ、そうですね。(笑)

 

 


お大事にどうぞ

 

 

 

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