うつ病で仕事が出来なくなる症状を、医学的になんと呼ぶのか医師にきいてみました。

 

 うつ病という病が、なぜ恐ろしいかと言うと、死の病だからではありません。

 

 

働く、お金をかせぐ、人と付き合う、、、、  などといった、人間社会で生きて行くために必要な行動が、できなくなるのが、うつ病のよくあるパターンです。

 

 

そしてそれが何ヶ月、時には何年もつづくから、うつ病は恐ろしいのです。

 

 

中でも、お金が稼げなくなるのは、つまり働けなくなる事は、日本社会では半分死ぬようなものです。

 

 

絶望する人が多いのも、なにも不思議ではありません。

 


さて、働けなくなると一口に言っても、うつ病の症状はさまざまですが、大きく分けて「精神行動抑制」 と 「精神思考抑制」 の二つの症状が、関連が高いと思います。

 


精神行動抑制 (または行動停止) と呼ばれる症状が出ると、体が動かせない、出かける事ができない、仕事ができないといった、色々な 「行動」 ができない常態になります。

 


朝、起き上がれず出社できなかったり、外出が不可能になったり、出社はしても体の動きがスローになってしまい、いつものように作業が出来なかったりといった状況は、この 精神行動抑制という症状の部類です。

 

 

この行動抑制は 「症状」 ですので、うつ病のために起こった、脳内の不具合のせいで発生しています。

 

 

情報を伝達する物質である、セロトニンノルアドレナリンなどが、適切に流れて情報を運ばなくなることから、行動が抑制されるというのが、最近の研究では言われております。

 

 

精神医学はまだ研究中の部分も多く、詳細はまだ調査中ともいいますが、とにかく脳の機能がちゃんと働いていないという事は、間違いがありません。

 


ですから心の問題とか、頑張るとか頑張らないとかは、全く関係ないお話なのです。

 


この症状を緩和させるには、うつ病から回復するしかありません。

 

 

医師の指示に従い、薬を飲んで休養を取るというのが、現代科学が出来る最善の治療ですので、これを頑張ってやるのがおすすめです。

 


平均的な日本人は、働き者で休み慣れていないので、ただゆっくり休めと言われても、意外に気が休まらないのですが、、、、、 ここは、根性を入れて、の~んびり休むようにして欲しいです。(苦笑い)

 


もう一つの、仕事が出来なくなる症状として、「精神思考抑制」 という症状もあります。

 


これも脳内の不具合で起こっている症状ですが、記憶力が悪くなったり、考えをまとめたり、文章を読み取ったりといった、職場で普通に行う行動が、困難になります。

 


完全に出来なくなると言うよりは、処理スピードが遅くなって、仕事をこなす上では使い物にならなくなると、言った方がいいかも知れませんが、とにかく日常の活動が不可能になる、ヤバイ症状です。

 


自分の頭 (脳) が、自分の仕事をこなす上で、使い物にならなくなるというのは、恐ろしい現象です。

 


ずっとパソコンでやっていた仕事を、今日から電卓でやれと言われるようなもので、現代社会では生きて行ける気がしません。

 

 

しかしこれは、うつ病由来の思考抑制症状ですから、うつ病さえ治れば、元の思考能力は戻ってきます。

 


少なくとも、私は何度も回復や悪化をくり返して、バカになった頭が元に戻った経験は、何度もあります。

 


一旦頭が悪くなって元に戻って来ると、まるで頭が良くなる、ドラえもんの薬を飲んだように頭が良くなるので、楽しみにして欲しいとも思います。

 


・・・・ とは言え、元の頭に戻るだけで、ディフォルトよりも頭が良くなるわけではありません。

 

 

そこはあきらめておいてください。(笑)

 


でも、何ヶ月も頭が悪くなったな~と思って過ごした後では、「私、こんなに頭良かったかな~♪」 と思うくらいの違いがあるので、その時になれば、自信やヤル気も戻って来ると思います。

 


そもそも、やる気や自信というのも、脳が考えて出している気持ちですから、思考抑制症状によって、低下しているのでしょうね。

 

 

忍耐力がなくなるのも、寛容性が弱くなるという点から、この思考抑制関連の不具合と考えていいと思います。

 


とにかく思考に関連する能力が、うまく発揮できなくなるのは、「精神思考抑制」という症状のくくりになるそうです。

 


さて、うつ病を長年わずらった経験から、私が考えるのは、この〇〇抑制という言葉は、自分の状態を他人に説明する際に、とても便利な単語だということです。

 


うつ病のだるさで、仕事ができません」 では、怠け者なんだろうと思われかねませんが、「うつ病の行動抑制症状で、仕事ができません。」 と説明すれば、たいがいの人は、それは病気だからしかたがないと、理解してくれます。

 


症状自体は同じでも、相手に伝える場合は、誰でも病気に違いないと、理解しやすい単語で説明したほうが、周囲の理解は得られやすいのです。

 

 

正直 「精神行動抑制」 をハッキリ説明できなくても、行動と思考のどっちがどっちかよく分からなくても、気にする事もないと思います。

 

 

うつ病が周囲から理解されにくいのは、病気であることを、相手にも分かるように説明しにくいという、問題点が大きいと、昔から思っていましたが、行動抑制症状、思考抑制症状というのは、正しいとか正しくないとかではなく、患者から見れば『使える言葉』 だと思います。

 

 

うつ病には、脳がちゃんと働かなくなり、行動や思考を抑制されてしまう症状がある。」

 


「働けない、一緒に出かけけられない、会話がスムーズにいかないなどといった、うつ病の状況は、全部うつ病が脳の活動を阻害して、思考と行動を抑制するから。」

 

 

・・・・ こういう風に、日常とちがう単語で説明すれば、周囲の人間も病気だと、納得しやすいのです。

 

 

うつ病で、だるくて働けない~」 「うつ病で、疲れが取れない~」 という説明では、怠けているのか、病気なのか、はっきりしませんよね。

 

 

理解してもらえるという事は、サポートもしてもらいやすいという事です。

 

 

是非、活用して欲しい単語ですね。

 

 

お大事にどうぞ。

 

 

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