うつ病が、周囲に理解されにくいのはなぜか? なまけ病と、誤解をされやすいのはなぜか?

 

 

うつ病は脳の機能が低下するために、日常生活に支障が出るような症状が、いろいろと現れる病気です。

 

 

 

「やる気が出ない」、「意欲が無くなる」、「活動量が減る」、「さまざまな能力が落ちる」などといった、うつ病の表に見えている症状を、 『臨床症状』 とも呼ぶそうです。

 

 

 

臨床の医師が、外から見たり、問診して分かる症状が、認める事が可能な症状が、臨床症状です。

 

 

 

しかし、これらの症状には、原因となる人体の異常があります。

 

 

 

 

うつ病で人体に起る変化は、脳内物質の活動の異常や、それによって起こる、脳内の情報伝達の不具合などと言えます。

 

 

 

 

ヤル気が出ない、働けない、能力が落ちるなどといった臨床症状 は、うつ病による脳の不具合の、副産物とも言っていいでしょう。

 

 

 

気持ちが落ち込んだり、やる気が出なかったり、「人間の気持ち」に異常が出るために、うつ病は『心の病』などとよく呼ばれますが、その症状の原因は脳の中にあるという事です。

 

 


しかし、うつ病にかかって病院で治療を受けると、脳の話はあまり聞きません。

 

 

 


また説明を聞いても、うつ病で記憶力や理解力が低下していて、よく分からないという場合も多いと思います。

 

 

 


そのため 「うつ病は心の病」 「心の風邪」「ヤル気が出なくなる病気」などという、簡略化した解釈ばかりが、患者にも世間にも浸透してしまいました。

 

 

 

これが現在は、うつ病患者と家族を苦しめることになっていることは、否定できないと思います。

 

 

 

「ヤル気が出ない」「元気が出ない」 などといった事は、誰が聞いても体の一部が悪いというより、気持ちの持ちようのように聞こえます。

 

 

 

うつ病患者が親、友人、会社の上司や同僚などから、「頑張ればなんとかなる」 と「努力が足りない」 などといった事を言われるのは、すべからく気合でなんとかなる、と思われてしまうからです。

 

 

 

しかし、実際のうつ病は、脳内の情報伝達物質 (セロトニンノルアドレナリンなど)が、正常な活動をしなくなるために、発生する精神疾患です。

 

 

 

脳内物質の活動は、人間が自分の意志でどうにかできるものではありません。

 

 

 


「脳内物質の働きが、異常になる病気」 と言われれば、誰も 「根性だせば?」

などとは思いませんよね。

 

 

 

「頑張れば、脳内物質は正常に動かせる!」 などと言う上司は、まあ居ないでしょう。

 

 


もし言う人が居たら、パワハラで告訴できますので、弁護士に相談して下さい。

 

 

 


この 「頑張ってなんとかなる病気ではない」 という理解が、全国的に広まれば、うつ病の治療中である患者さん達の、ストレスを緩和するために、絶対に有効だと、私は思います。

 

 


そして 「頑張ってもなんとかならない」 という事は、脳内で起こるうつ病の原因を説明すれば、セロトニンだとかいった物質名が覚えられなくても、日本人の教育レベルであれば、容易に理解できる事なのです。

 

 

 


「頑張りが足りない」 、「怠けてるんじゃないのか?」 など言われた時は、「脳内物質のせいだから、私のせいじゃない!」 というような反論のしかたで、対応するのがおすすめです。

 

 

 

でも、うつ病になっている時は、こんな反論をするのもおっくうで、辛くて、何も言えずに、我慢しなければならない場合も、多いと思います。

 

 

 

うつ病には会話や、コミュニケーション能力に異常が出たり、記憶力や忍耐力が落ちるような症状もありますので、対話がうまくできないことも多々あります。

 

 

 

心の中では 「脳内物質がやんちゃしてるだけで、自分は十分頑張ってる」 と、ボヤいて堪えるくらいしかやりようがありません。

 

 

 

でも、うつ病は全ぜん治らない人はわずかで、私のように長らくわずらっている人間も、良くなったり悪くなったりのくり返しです。

 

 

 

数ヶ月経っても、病状はまったく変わらないという事はほぼありません。

 

 

 

時間はかかりますが、病気が治ってくれば、元のような活力や能力が戻って来ますので、楽しみにダラダラ暮らして待っていただきたいです。

 

 

 

うつ病患者は、平均的には真面目な性格の人が多いですから、毎日ダラダラしているという事が、数ヶ月続くと苦しいのですが、、、、、 

ま、そこは治療と思って、頑張って!(苦笑)

 

 

 

お大事にどうぞ

 

 

 

 

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