【症例】 うつ病になると、洗濯をするのが辛くて出来なくなる場合があります。

 

普通の健康状態のときは、なんの苦もなくできていた仕事が、うつ病になると出来なくなるのは、よくあることです。

 

 

お洗濯も、その一つです。

 

 

このブログにも、洗濯の悩みで検索してくる人も多いので、よくある症状と言ってしまってもいいと思います。

 

 

私は元気な頃は普通に働いていましたので、洗濯は休みの日に、まとめてやる事が多かったのですが、朝洗濯を終わらせて外出したり、レジャーから返って来て夜中に洗濯したりと、、、、、、、

 


まあ、洗濯めんどうだな~とは思いましたが、そういう人生を、何の問題もなくすごしておりました。

 

 

うつ病になったら、もうそんな事はできません。 

 

 

失職して久しいですが、一日家に居ても洗濯は大変な作業ですし、洗濯をして疲れたから、とても今日は外出 (近所へ買い物) は無理だわ~・・・・・ というような日も多いです。

 


ごく少ない仕事量しか、一日にこなすことができなくなったとも言えますね。

 

 
治療が進むにつれ、だんだん出来る事は増えて来ますし、うつ病さえ治れば、また元のように仕事が出来るようになります。

 

 

この点は心配が要りませんが、うつ病の療養中というのは、一日ゴロゴロ寝ている毎日ですので、その間どう日常の作業を、処理するかというのは、大きな課題です。

 


今日は、洗濯について取り上げてみましょう。

 


お料理のコツ紹介記事でもふれていますが、洗濯のコツも、作業を一回で終わらせようとしない事がおすすめです。

 


衣類を分別したり、洗濯機をセットして、洗い終わったら干して・・・・・ という作業が、まあ普通 1時間程度で、終わると思いますが、そんなに一気にやるのは、うつ病で具合が悪い時は難しいです。

 

 


「今から立ち上がって、洗濯しよう」 と思った時に、これだけの作業をやると考えてしまうと、辛くて手をつける事ができなくなります。

 

 


この 「やりたくない~」 「だるい~」 という気持ちが、出てくる症状を、精神医療用語では『精神行動抑制』 と言います。

 

 

脳内の情報伝達の異常などが、原因と言われる症状ですので、努力や根性で止まるようなものではありません。

 

 

根性でとめられる症状ならば、それはうつ病ではありませんので、さっさと会社に戻って働いてください。

 

 

この精神行動抑制は、「洗濯物を分別して、洗剤を量って入れて、柔軟剤を量って入れて、スイッチを入れて、洗い終わったら干して・・・・・」 などと、手順が沢山ある作業をしようと考えると、よけいに強まる特性があります。

 

 

そこで、まずは 「洗濯の途中まで、やっとくか~」 というくらいの、一部だけやろうという気持ちで始めると、多少は楽に作業に入れることがあります。

 


無論、病状が悪い場合は、こんな工夫をしても洗濯ができない事もありますが、ある程度回復して来ると、効果がでると思います。

 


若干マシ、と言うくらいな効果ですので、あまり期待はして欲しくはないです・・・・・

 


私の場合は、夫婦二人暮らしですので、そもそも大した量の、洗濯物がありませんから、一日一回しか洗濯機は回しません。

 


今日は色物だけ、今日はタオルや寝具、などというように洗う物を決めて、それだけ洗い物籠から選び出して、洗濯機に放り込みます。

 

 

ここで、すぐスイッチを入れて洗ってしまうと、干すまでの時間が短くなります。

 

 

洗濯機に衣類を入れて、洗剤・柔軟剤などを入れて・・・・・・ すっかり疲れてしまうので、干す前に 1~2時間は休憩したいところです。(苦笑)

 

 

元気な時は、さっさと干して出かけたいと思ったものですが、うつ病の時はしかたがありません。 ・・・・・・  

 

 

水を入れずに、ただ休憩してもいいですが、私はたいがい衣類を洗剤でつけ込んで、休憩します。

 

 

そもそも、うつ病で睡眠時間が不規則ですから、毎朝定時に洗濯をできるわけでもないので、屋外には干しておりません。

 

 

そのため部屋干ししても臭わないような、殺菌作用のある洗剤を使って、更に殺菌作用を高めるために、しばらくつけ込んでおります。

 

 

あまり洗剤でつけておくと、衣類が痛むと気にされる方は多いと思いますが、うつ病でファッションにこだわらなくなっているので、少し薬剤で手荒なマネをしても大丈夫な、安くてチャチな服装が多くなり、この場合は都合がいいです。

 

 

夫が元来、オシャレでない男だったのも、ラッキーでしたね。(苦笑)

 


出会った頃は、ユニクロの服ばかり着ていて・・・・・  せめて、ライトオンにして!と要求した事もありますが、今は服の手入れに手がかからなくて、助かっております。

 

 

さて、1~2時間 ゴロゴロしながら好きなことをして、ちょっと元気が戻ったら、洗濯機のスイッチを入れまして、洗い終わったら立ち上がって干します。

 

 

部屋干し臭を出さないためには、洗い終わってから、干すまでには、あまり長時間放置しない方がいいですね。

 

 

乾燥機能のあるお風呂などで、スピード乾燥させてしまうと、また取り込んでたたむ作業までの時間が、短くなってしまって辛いので、私は部屋の中にただ干しております。

 

 

どうせ家でゴロゴロしているだけで、そんなに急いで乾かす必要もないですよね。

 

 

ただ、干すのが辛くて・・・・ という患者さんも、多いようなので、乾燥機も悪くはないとも思います。

 

 

私はしかし、電気代とかももったいない気がして、苦手です。

 

 

早く乾いた方が、部屋干し臭は防げますけど、真面目な主婦は 「乾いたら、シワにならないうちにしまわないと~ 」 などと、プレッシャーを感じますので、ゆっくり乾いてくれた方が助かります。

 

 

ここら辺の好き嫌いは、個人差があると思いますので、さっさと乾かしてしまって、取り込む元気が出るまで、そのまま放置というのでもいいと思います。

 

 


このくらいのペースだと、ゆっくりですが洗濯はなんとかできます。

 

 

ほぼ一日仕事ですな・・・・・

 

 

ここまでして洗濯をする必要があるのか?・・・・ と言われると、夫に頼み込んで、やってもらってもいい気もします。 (苦笑)

 

 

本当は洗濯屋さんに宅配で来てもらって、全部お任せ~♪というのが一番やりたいのですが、、、、 それは経済的にちょっと無理ですね。

 

 

しかし少しでも家事をすると、自尊心を保てると言いますか、ゴロゴロしているばかりの生活でも、若干まだ役に立っているので、罪悪感をまぎらわせる事ができるとは思います。

 

 

この程度の仕事でも、苦痛に感じるのであれば、無理をして行わない方が、いいだろうとも思います。

 

 
でも、「一日中、何もしないのが苦痛」 ・・・・・・ と思っている方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

 

どの家事でも、ほかの仕事でも基本は同じだと思いますが、メンタル的に切り替えるコツは、一回の作業を出来るだけ簡略にして、一回の作業終了ごとに、「一仕事終わった~、ちょっとゴロゴロしよ~~♪」と区切りをつけ、次の作業は 「別の仕事」 と考える感じがいいと思います。

 


なにせ、今まで出来ていた事が出来なくなり、それが数ヶ月から、長いと半年、一年、二年と続く場合もあるのが、うつ病です。

 


自分がこんな事すら、出来なくなってしまったというショックが、トラウマとなって治療に影響する場合も多いので、ストレスをできるかぎり軽減するのは、病気の回復にもいいのではないかと思います。

 


うつ病を発症してから出来なくなった仕事や作業は、病気さえ治ればまた出来るようになりますので、心配する事はありませんが、治るまでに心が折れないように、注意を払いたいですね。

 

 
でも、うつ病になると 「病気に立ち向かう」 という気概が、そもそも出て来なくなるので、なにもやる気にならなくても、不思議ではありません。

 


脳内物質の流れがとどこおったりして、そういう感情が沸かなくなっているので、まずは病気の治療に集中するのが一番です。

 


ちなみに、うつ病で 『治療に集中』 と言ったら、具体的には毎日ゴロゴロ暮らして、心と体を休めるという意味です。

 


うつ病の治療中は、悩みや不安も多いので、なかなか心は休まりませんが、頑張ってダラダラ暮らしてください。(苦笑)

 

 

あと、お薬は飲んで下さいね。

 


お大事にどうぞ。

 

 

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