うつ病には、死んでも働きたくないと思うような、『症状』がある。

 

うつ病になると、今まで考えもしなかった気持ちに、さいなまれる事がよくあると思います。

 


「働きたくない」 と思ってしまうのも、その一つです。

 


ちょっとやそっと働きたくない、だけではなくて 「無理に働かせる気なら、殺してやる」とか 「親を殺して、刑務所で食いつなごうか」 などといった、ブッソウかつ激しい拒絶の気持ちになる事も、私はありました。

 

 

ありませんか?

 

 

まあ、うつ病の症状は人それぞれで、千差万別ですので、働きたいうつ病患者も、居るのかも知れません。

 

 

とにかく働きたい気持ちが沸かないために、「もう自分は、怠け者になってしまった」 とか「二度と働けるようには、ならないのかも知れない」 という、絶望的と言いますか、将来の希望を失うような、気持ちになる人も多いと聞きます。

 

 

「働きたくない」 という気持ちになるのは、珍しい事ではないのです。

 

 

さて、ここで 「それは、うつ病の症状なのか?」 と疑問に思う人は多いと思います。

 

 

自分が 「働きたくない」 と思っていても、それをうつ病が由来だとは、考えていない人も多いのではないかと思います。

 

 
実を言えば、私も発病後7~8年間は、そのように考えていたと思います。

 

 

うつ病のせいで、ああいう気持ちになっていた』 と考えるようになったのは、10年ほど前に、一旦うつ病がかなり回復し、フルタイムで働く仕事に復帰を果たし、うつ病にかかる前の、働くのが楽しい自分に戻ったからです。

 


実際に、生まれつきか何かは知りませんが、仕事や働くことが嫌いな人間はおります。

 

 

健康なのに年がら年中、「働きたくない~、遊びに行きたい~」 と言っている人間も、まあまあいますよね。

 

 

元からそういう人は、うつ病になったらどうなるのか、私には分かりません。

 

 

ただ言える事は、私は元々働くのが好きだった人間で、大学を出てすぐ就職した仕事も、毎日楽しく勤めておりました。

 

 

自分で言うのもなんですが、「OOさん、頑張ってるね」 と言われる人間である事が、私のささやかな誇りでした。 

 

 

そんなに優秀でもないので、努力賞を狙っていくタイプってことですね。(苦笑)

 

 

そもそも、激務と言うような仕事ではなかったですし、社内の雰囲気も良く、同僚とも仲良くやっており、逆にこれで 「仕事が嫌い」 と言う人の気が知れません。

 

 

また、私は貯金や財テクも好きで、その元手を稼ぐのは、趣味の一環とも言えまして、とにかく働くのが嫌いなどとは、考えた事もなかったわけです。

 

 

こんな人間でも、うつ病になると 「死んでも働かないぞ~~」 という気持ちになるのだから不思議です。

 

 

仕事をするのが不安になるほど、能力が落ちて、そう思う場合もあると思います。

 

 

また、それよりもなによりも、理由もなく 「働きたくない!」 「何もやりたくない!」 という気持ちになる事があります。

 

 

そうなったら 「ちゃんとした社会人は働かなきゃ」 とか 「もう来月の家賃が払えない」というような理由を、いくら自分に言って聞かせても、効果はありません。

 

 

「やる気が出ない」 「何もやりたくない」 という症状は、うつ病ではちゃんとした学術用語があります。

 

 

『精神行動抑制』 と呼ばれています。

 


「やる気が出ない」 「行動に移す気にならない」 などは、うつ病の症状として、よくある事ですが、「やる気が出ない」 という感情が激しさを増すと、「何もやりたくない」「何もやるもんか!」 「死んでも、やらないぞう」というふうに、エスカレートして行きます。

 


「死んでも働きたくない!」 という方向に、気持ちが動いて行くのも、その一端と言えます。

 

 

毎年何度か、「働け」 などと叱責されて、子供が親や親族を、殺したといったニュースを聞きますが、元々そういう性格の子供だったというよりも、うつ病やその他の精神疾患のために、そういう思考しか出来なくなってしまっていたではないかと、私は考えたりします。

 


全部がうつ病のせいではなくても、確率としては高いだろうとも思います。

 

 

周囲に殺意を覚えない人の場合は、自殺してしまうこともありますので、とても注意の必要な症状とも言えるでしょう。

 


覚えておいて欲しいのは、この感情はうつ病が治るにつれ、おさまるという事です。

 

 

少なくとも私は、働きたい気持ちがまた沸くようになりましたし、働くのが楽しい自分に戻った時期も、数年ありました。

 

 

その後、うつ病が再発してまた 「誰か殺して、刑務所へ行こうかな~」 「凶悪犯なら隔離されて、作業はさせてもらえないから、いいな~」 などと、ブッソウな事を考えたりするような時期もありましたが (苦笑)、一度治った経験があるので、今は希望を失わず快復して来るのを、じっと待つことができます。

 

 

このブログでは何度も書いておりますが、この 「働きたくない」 気持ちは、気の持ちようや、努力などで克服できるものではありません。

 

 

もし出来たら、それはうつ病ではありません。

 

 

うつ病「脳」の病です。

 


ザックリまとめれば、脳の中の情報伝達物質が、正常な働きをしなくなるために、元気な時のような、普通の行動が取れなくなる病です。

 


やる気が出ない、動きたくない、能力が下がった、記憶力が悪くなったなど、症状は人それぞれですが、大もとの原因は脳の中で、情報が正しく伝達されないために、起こっている症状なのです。

 


「頑張って、脳内の機能を元に戻せ」 と言われても、そんなことができる人間はおりません。

 

 

だからうつ病は、精神力やガッツで、なんとかなる病気ではないのです。

 

 

まあ、あのケチで有名な厚生労働省が、うつ病の治療費は、患者の1割負担にしてくれる制度を作っております。

自立支援医療制度と言う)

 

 

気の持ちようでなんとかなるような、甘っちょろい病に、税金は使われませんので、そこは信じて大丈夫です。(苦笑)

 


私のような、「働くの好き~」 という人間でなくとも、もともとはちゃんと働いていたと言う人は、うつ病が治れば働く人に戻ります。

 


「愛する妻と子供のために」 とか、 「無職なんて、恥ずかしくて人には言えない」 とか、「食うに困るのは嫌だ」 とか、、、、、 人間は色々な理由で働いていると思いますが、『私は働いていた』という人は、理由はどうあれ働く人です。

 


とにかく、うつ病になって急に、働かなくなった人は、治ればまた働いてしまう人に戻るとも言えるでしょう。

 


人間は成人をすぎると、そう簡単に性格は変わりません。 

 

 

急に変わってしまったところは、うつ病由来だと考える方が、むしろ理論的です。

 

 

「こういう事を、自分の医者は言わない」 と思う方も多いかと思いますが、私自身あまりこの手の話を、医師から聞いた事はありません。

 

 

多分、学会で発表できるほど、臨床実験を積み重ねた研究者が、まだ居ないのでしょうね。

 

 

私はただのオバサンですから、発表しちゃいますけどね。

『※あくまでも、個人の感想です。』 とか書いておけば、大丈夫です。(笑)

 


あくまでも個人の感想ではありますが、20年近くの経験からの感想ですので、いくばくかの自信はあります。

 

 

よかったらご参考になさってください。

 

 

お大事にどうぞ。

 

 

 

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